# るいをもってあつまる
る
類をもって集まる

種類:大阪かるた, 京都かるた
申し合わせもないのに、5人全員が赤いボーダーシャツで集まった——類は友を呼ぶ、結晶化する友情。だが一人だけ、縦縞である。その一粒こそが、結晶化の核だった。
ことわざイラストの中でも、これは個人的にお気に入りの一枚である。
「類をもって集まる」——「類は友を呼ぶ」と、ほぼ同じ意味を持つ言葉だ。 本当のところは、趣味嗜好の似た者同士が引き寄せ合う、という話なのだろう。 友達が集まって、気づけばみんな同じような格好をしていた—— そんな経験、誰にでも一度はあるはずだ。
面白いのは、この現象、自然界の物理法則にも通じているところだ。
物質を放っておくと、同じ元素や分子同士が引かれ合い、 規則正しい結晶を形成していく。 これは、原子や分子にとって、 その配列が最もエネルギーを節約できる状態だからである。 熱力学的にも、結晶化は安定な状態への自然な流れとされている。
要するに、結晶とは「省エネの果てにたどり着く形」なのだ。
これは、人間の集まりにも、そのまま当てはまる。 同じ趣味や嗜好を持つ者同士は、会話も弾み、 行動を共にしても摩擦が少ない。 つまり、人間関係もまた、省エネを求めて結晶化していく。
さて、いつも仲の良い5人組が、こんな連絡を受け取った。
「明日、鍋パーティーをするから、みんな集まってね」
誰も、服装の相談などしていなかった。 それなのに、当日集まってみると——全員、赤いボーダーシャツを着ていた。
本人たちが一番驚いただろう。 知らない者が見たら、どこかのユニフォームかと思うに違いない。 これぞ、結晶化した友情、というべき光景である。
よく見てほしい。 実は、5人のうち一人だけ、縦縞なのである。
赤いボーダーの結晶の中に、ただ一人、違う模様が混じっている。 こんな些細な差で、いじめの種にならなければいいのだが—— と、絵を描きながら思っていた。
そういえば、私自身、子供の頃、 みんなと同じことが、なぜかできなかった。
理由は、今も分からない。 ただ、集まって結晶化していく輪の中で、 自分だけ違う模様をしている感覚は、よく覚えている。
結晶にも、たまに不純物が紛れ込む。
それが核となって、結晶化が進む。
面白くする一粒どころではない。
なくてはならない、一粒だったのだ。
類をもって集まる|結晶と、ボーダーシャツの5人

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